大学で何を学ぶのか、ざっくり分かる本『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』

 

こんにちは、数学ブロガーナウシカです。

 

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最近読んだ本がこちら、『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』

読んだ感想としては、この本は大学進学を考えている高校生や教養科目を学んでいる大学1年生にオススメだなぁという印象ですね。

大学で学ぶ学問がどういうものなのかを、「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」の紹介を通じて知ることができます。

 

具体的な内容の紹介に移っていきましょう。

 

それぞれの学問がどういう学問なのかをざっくりと知ることができる

 

本書では工学、美学、数学、精神医学、歴史学、社会人類学、化学、法学、経済学の点から『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』を考えていきます。

執筆されているのは大阪大学の教員の方々です。

工学の観点では「削る」、歴史学では「マクロ的視点、ミクロ的視点」からこの問を考えたりと、それぞれの分野におけるものの見方を味わいながら読み進めていくことができます。

 

さらに、美学では「ドーナツは家である」、社会人類学では「ドーナツの穴は近代が具現化されたものである」という結論に達したりと、その学問ならではの謎の結論に達するところが面白い。

 

共通しているのは「当たり前を疑う」こと

 

観点はそれぞれの分野によって異なりますが、共通している考え方があります。

それは「常識を疑う」ことから議論がスタートすること。

 

そもそもドーナツの穴とは何なのか?

そもそもドーナツを食べたら穴が無くなるのは本当なのか?

そもそもなぜこのような問を考えるのか?

 

といったそもそも論から議論が始まります。
コペルニクスが地動説を提唱したときやアインシュタインが唱えた相対性理論も多くの人が信じ込んでいる常識を覆す結果になっていますよね。

学問の基本姿勢は常識を疑うことなのです。

学問のみならず今の変化の激しい情報化社会においても常識を疑うことで新たな価値が生まれるのではないでしょうか。

 

 

数学の観点からこの問を考える

 

ぼくは数学科なので本書の中でもやはり数学の観点から見た方法に興味が湧きます。

ざっくりと内容を紹介しますね。

数学では定義をまず確認せよというくらいことばの定義が大切です。

本書ではドーナツの穴を下図のように『ドーナツと指を離れないようにする仕草』と定義します。(離れないようにするとは厳密にはどういうことかというツッコミはここではしません。)

 

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さらに定義をするときになるべく上手く定義することが重要です。

この定義の上手いところはありとあらゆる人間が視覚的に穴を認識するのではなく、ドーナツと指を離れないようにする仕草をした人 (ドーナツを食べる人以外でもよい) だけがその仕草をすることによって穴を認識できる点にあります。

このように定義することで『ドーナツを穴だけ残して食べること』を『ある人がドーナツの穴を認識したままあなたはドーナツを食べることができるか』という問に言い換えられます。

なるべく分かりやすいように問を言い換えていくのも重要ですね。

 

定義付けが終わったところで問の証明に入ります。

 

ざっくりというと、ドーナツと指を四次元空間内の三次元空間に存在するものだと考えます。

例えば二次元 (xy平面) は三次元 (xyz平面) の中の一部分 (z座標が0) だと考えるように、四次元 (x,y,z,w)においてw座標が0だと考えます。

そこで四次元空間内のドーナツのw座標だけを動かし、動かした先であなたはドーナツを食べます

するとドーナツの穴を認識していた人はその状態のまま(穴を認識する仕草をとり続けている)であるが、あなたはドーナツを穴だけ残したまま食べることができるのです。

ここまでちゃんと読んでくれた方はこう思うでしょう

 

意味わかんねぇよ!四次元ってなんだよ!と。

 

ですがこれが数学の世界なんですよ。

 

 

このようにそれぞれの学問の特徴がふんだんに盛り込まれた内容になってますので興味を持たれた方は読んでみてください!

 

 

 

補足 ~四次元とは~

 

補足すると、四次元とは緯度、経度、高さ + 時間 のようなものです。(時間軸は動かせませんが)

人と待ち合わせをするときに○時にハチ公前ね~っていうのは言い換えると緯度○度、経度○度、海抜○m、時間○時となります。

ただハチ公前に集合ね~とだけ言われたら多くの人は「何時に?」と聞き返すはずです。つまり、四次元空間として考えると、情報が4つないと待ち合わせることができないのです。

ドーナツを穴だけ残して食べる方法も同じで4つ目の情報をいじることで、いわばタイムスリップさせることでドーナツを穴だけ残して食べることができるのです。

実際そんなことができるのかどうかは数学では問題にしません。

数学の論理の世界では可能なのです。

 

では、✋

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